読書。の秋。
きょう読み始めたのは中野京子著、『名画に見る「悪」の系譜』
本の中の絵もさることながら、著者である中野京子さんの博学な説明と庶民的な観点で説明してくれる文章がさくさくとページを進めさせてくれる。
悪、一口に悪と言ってもその定義は様々らしい。冒頭において出てくるのが
美徳の園から悪徳を追放するミネルヴァという絵なのだが、その中に
ぶよぶよに太った老婆の絵、そして両腕が欠損している
この人の悪は「怠惰」。欠損した両腕は自分で何もしたくないことを表しているという。
何も人をあやめたり、傷つけたりすることだけが悪じゃないというのがまたおもしろい。